カナダ中にたくさん好きな場所があるのですが、もし欲張らずに旅行先を1箇所だけ選ぶ、とすれば私は「カナディアンロッキー」をオススメします。 世界中の様々な国を旅行してきましたが、カナディアンロッキーに匹敵する景色はあっても、凌駕する景観にはお目にかかったことがありません。
もし、カナディアンロッキーに行ったことがない方がこれを読んでおられたら、次の旅行先は「カナディアンロッキー」で間違いなしです。
カナディアンロッキーの特徴を一言でいえば、発達した氷河と、その解けた水が流れ込む無数の美しい湖といえるのではないでしょうか。
カナディアンロッキーの季節
凍り付いた湖が融けて美しく見えるのは6月下旬~9月頃です。凍り付いた湖もオツなものですが、すべて真っ白なので湖かどうかすらわかりません。
6月上旬ではまだ凍っているでしょうし、9月下旬には雪が降り始めるので、10月以降は湖の観光には不向きです。
7〜8月は、日照時間が長くハイキングなども含めてベストシーズンですが、高い料金にもかかわらずホテルが予約しづらいのが難点です。
ピークから少しずらして、6月中旬〜下旬、または8月下旬〜9月もおすすめといえます。 2回目以降の訪問であれば、オフシーズンもおすすめです。
カナディアンロッキーの拠点はバンフ
アルバータ州にある街バンフ。観光客のほとんどがここを拠点として旅行をします。大陸横断鉄道の停車駅ジャスパー、湖畔のホテルが有名なレイクルイーズ、近隣の街キャンモアなど、他にも拠点となる候補はいくつもありますが、おすすめの宿泊地はなんといってもバンフです。
バンフへの行き方はいろいろありますが、もっともおすすめなのが飛行機でカルガリーへ向かい、カルガリー空港からバンフまではバス(または車)で移動するルートです。(カルガリ〜バンフは約2時間)
実は、バンクーバー〜カナディアンロッキーの道中にもオカナガンなど見どころがたくさんあるので、時間に余裕がある方にはおすすめなのですが。
バンクーバーから大陸横断鉄道を利用してジャスパーで下車し、もっとも人気のアイスフィールド・パークウェイをレイクルイーズ、さらにバンフへと抜けるのも、時間に余裕があればおすすめです。
バンフは標高1400メートルにあり、夏でもそれなりに防寒の準備は必要です。
街の大通りにはホテルやレストラン、お土産屋さんが立ち並んでいますが、街の規模はとても小さいのですが、歩いて十分まわれます。 カナダは車社会ですが、バンフの中心街は散歩に最適です。
バンフから行ける観光地
バンフを起点に行ける観光地はたくさんありますが、人気の観光地をいくつか紹介します。- レイクルイーズ
- モレイン湖
- ペイト湖
- エメラルド湖
- コロンビア大氷原
レイクルイーズ
レイクルイーズはカナディアンロッキー旅行で必ず訪れておきたい場所のひとつです。実際のところ、すべてのツアーがここを経由するので、避けることのほうが難しいかもしれません。
モレイン湖
カナダの旧20ドル紙幣に描かれていたことからもわかるように、カナディアンロッキーのみならずカナダを代表する景色です。
背後にはテンピークスという山々がそびえ、迫力があります。
エメラルド湖
バンフ国立公園(アルバータ州)から峠を越えたヨーホー国立公園(ブリティッシュコロンビア州)にある湖。カヌーに乗ったり、湖畔のカフェでくつろいだり、ロッジに泊まることもできます。
バンフからそれほど遠くない一方で、レイクルイーズのような混雑を避けることができ、湖面に近づくのが困難なペイト湖と違って、湖そのものを楽しむことができるのが特徴です。
ペイト湖
絵の具を流し込んだような、自然のものとは信じがたい色彩を放つ湖です。展望台から見下ろす圧巻の景色は、ガイドブックなどでたびたび取り上げられるので目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。 バンフからコロンビア大氷原に向かう途中にあり、セットで訪問することが多いようです。
コロンビア大氷原
コロンビア大氷原では、南極仕様の雪上車に乗って氷河の上に乗り込むことができます。ハイウェイや展望台から眺めることしかできなかった氷河を、ここでは歩いたり、触れることができます。
先述したペイト湖とともに、アイスフィールド・パークウェイのハイライトの一つ。
おすすめのアクティビティ
- トレッキング・ハイキング
- カヌー・ボート
- 野生動物観察
カナディアンロッキーを旅行するなら、バスで回るだけではもったいない!
時間と体力の許す限り、トレッキングやカヌーといった、体を使って自然を満喫されることをオススメします。
初心者向きもたくさんあるので大丈夫!
もちろん単独行ではなく現地ツアーが安全でおすすめです。
カヌーは未経験でもおすすめ
初めてでも、体力に自信がなくても、湖上からの景色はまた格別のものがるので、絶対に挑戦したほうがよいと思います。
野生動物が見られるボーナスは運次第
カナディアンロッキーの短い夏を満喫するのは観光客だけではありません。移動中に野生動物に出くわすことが多くあります。
「野生動物観察ツアー」のような動物観察を目的とした現地ツアーもたくさんあって、おすすめです。
動物観察は予定通りにいかないだけに、ツアーが終わるまでドキドキしっぱなしで旅行者を飽きさせることがありません。
時間に余裕ある人へのおすすめ観光ルート
カナディアンロッキー観光のおすすめルートは、先にも記載したように、カルガリー空港を入り口として、バンフに移動、バンフを宿泊拠点として観光名所を周り、カルガリー空港から帰る、というものです。 時間に余裕がある人に限って、個人的におすすめなのは、 ①バンクーバーからジャスパーへ大陸横断鉄道「カナディアン号」で移動。②現地ツアーバスでコロンビア大氷原・ペイト湖などを観光しつつ、レイクルイーズ・バンフへ移動。 ③隣のヨーホー国立公園にあるモレイン湖やエメラルド湖も観光。 ④最後はバンフからカルガリー空港へバスで移動し、飛行機でバンクーバーへ戻る というものです。
カナディアンロッキー内は現地ツアーの利用がおすすめです。
特にバンフを拠点とする「トロコツアーズ」「バンフトップツアーズ」などは、現地を知り尽くした日本人ガイドさんがたくさんいて内容も充実しているのでおすすめです。
レンタカーの利用も人気ですが、以前に比べて制限が多く、おすすめしづらい状況です。
国立公園入場のゲートや駐車場で慢性的な渋滞が発生すること、モレイン湖などそもそも一般車禁止の観光名所もあることから、不慣れな人には現地ツアーを、慣れている人にはRoamバスなどの公共機関を使った旅行をおすすめします。
同じ観光地を巡るとしても、逆向きのルートはあまりおすすめしません。
理由は二つあります。 1.ジャスパー周囲も美しい景色が溢れているけれど、残念ながらバンフ周囲には及びません。
バンフからジャスパーへ向かうと、だんだん景色が地味になっていくように感じてしまうかもしれませんので、バンフよりジャスパーを先に訪れるのが演出としていいと思います。
2.列車はよく遅れるので、大陸横断鉄度の途中駅ジャスパーからの乗車では長時間待たされる可能性があります。
始発のバンクーバーからの乗車が遅れることはあまりありません。
ホテル シャトー・レイクルイーズの窓から
Share this page