バンクーバー〜トロント 4泊5日というとてつもない長い行程の列車です。
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おすすめポイント
・カナダがとてつもなく広いことを実感
・飛行機移動では見られない景色
・食堂車やラウンジでの相席など、さまざまな旅行者と知り合うことになる
・安全&安心
・外国人客も多いので英語が苦手でもOK
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デメリット
・飛行機に比べて時間がとてもかかる
・バンクーバー~ジャスパー~エドモントンの景色は変化があるが、エドモントン~トロントの約3日間の景色は大平原ばかりでさすがに飽きる
・遅延が当たり前
・英語がまったくできないと、食堂車の利用などは手こずる可能性あり
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日本ではできない体験になることは間違いありません。カナダを旅行するなら一度は乗車することをおすすめします。
ただし、全区間の利用は時間があまりにかかることもあり、人気かつおすすめなのが、バンクーバー~ジャスパー間を1泊2日の乗車で利用して、カナディアンロッキー観光も行うコースです。
大部分をフレイザー川の渓谷に沿って進むのですが、家などがまったくない区間がほとんどです。
ハイライトの一つが、カナディアンロッキーの最高峰ロブソン山。
晴天時は車窓いっぱいに山が広がるのですが、こればかりは運しだいです。
景色を楽しむためのドームカーは、屋根裏部屋みたいな座席で、日本では見られないタイプです。
絶景ポイントでは、徐行したり、アナウンスがあったり、乗務員が直接解説してくれたりもします。
ジャスパーはカナディアンロッキーの玄関口です。
ジャスパーで下車してバンフへ向かうのが、人気のコースです。
バンフ駅
絶景のペイト湖(車窓ではありません)
大陸横断鉄道が建てたレイクルイーズ・ホテル
野生動物がいると徐行やアナウンスも
飛行機ではみられない車窓が醍醐味です
食堂車での食事も列車ならでは。
相席が原則で、いろんな人と知り合います。
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カナディアン号の時刻表を見るときには、自分の乗る区間が列車が始発駅を出てから何日目なのか、何曜日なのかをよく確認しなければいけません。
車両を先頭からおおまかに列挙すると、
②座席車の乗客用の展望車(ドームカー)
③食堂車
ここから先は座席車の客は立ち入り禁止
④寝台車の乗客用の展望車(ドームカー)
⑤寝台車(個室と、カーテンで仕切るだけの開放型寝台の両方があります)
⑥最後尾展望車(パークカーという、伝統的スタイルの車両です)
となります。
車両そのものはかなり古く、wifiはありません。
コンセントは各車両についています。
チケットにはいくつか種類がありますが、大きく分けると座席車か寝台車かの二択です。
値段は上がりますが寝台車の利用がおすすめです。
寝台車も日中は座席となる
ベッドメイクされた寝台車
寝台車のチケットは食堂車での食事付です。
一方、座席車のチケットには食事が含まれず、自分で食料を確保しなければいけません。
座席車を利用して持ち込みの冷えた食事を続けたり(トースターとお湯は使える)、安くない食堂車代を追加で払うくらいなら、暖かい食事が料金に含まれる寝台車の利用でもコストパフォーマンスは悪くありません。
食堂車に限らず、寝台車の客には最後尾展望車(パークカー)の利用やコーヒー・ジュースなどの飲料、ワインテイスティングなどのイベント、と様々な特典があるのも良い点です。
寝台車の最後尾にはパークカーというラウンジ車両があり、この車両でも車窓を眺めたり、会話したりしてのんびり過ごすことができます。
寝台車にはシャワー(共用)が各車両についています。タオル・シャンプー・石鹸は利用客それぞれに個別に用意されています。
私は座席車も寝台車も利用してみましたが、座席車は横になれないことよりもシャワーがないことが予想以上にキツかったです。
もし2泊以上乗車するようなら、シャワーが付いている恩恵は大きいのでやはり寝台車がおすすめです。
エコノミークラスと呼ばれる座席車の良い点は、値段が安いこと。
そしてスペースがそれなりに広いこともメリットでしょう。飛行機のエコノミークラスとは比較にならないゆとりです。
足回りは余裕があるし、フットレストがついていて、仮眠がとりやすいようになっています。
車両の一部座席は向かい合わせの4人がけで、この席でフットレストを使うとベッドに近い状況になります。一人旅でこの4人がけを占拠するのはマナー違反ですが。
プライバシーはありませんが、乗務員が乗客を把握しているので安全には問題ありません。
エコノミークラスはシャワーが気にならないのならおすすめです。
ドームカーは、座席車・寝台車の両方にある
食堂車とは別に、軽食やスナックを販売する車両があるので、最低限の食料は出発してからでも確保できます。
食堂車とは別の、軽食を売る車両のメニュー
サンドイッチ・ジュースなど
食堂車に比べるとかなり質が落ちる
アルコールも売っている
始発のバンクーバー駅は、ダウンタウンの東側にあります。
駅までのスカイトレイン(地下鉄のようなもの)やバスは安全ですが、駅そのものはバンクーバーの中では治安の悪い地域(East Hasting通り沿い)に近いので、時間に余裕があって散策する場合には注意が必要です。
バンクーバー駅で得られるものは限られるので要注意です。
寝台の利用客は出発してすぐにウェルカムドリンクのサービスがあります。
チケット購入は、日本語サイトのベルトラ「
予定や好みに応じて、下記リンクを参考にしてみてください。
繰り返しますが、私のおすすめは値段は高くとも「寝台車・食事付」です。
<注意点>
バンクーバー~トロント間のカナディアン号は、とにかくよく遅れます。
途中駅からの乗車で長時間待たされるのは苦痛なので、おすすめしません。
部分的な利用であれば、始発のバンクーバーかトロントから途中駅までの利用がよいと思います。
始発から遅れることはそれほどありません。
(バンクーバー⇒ジャスパーの利用がおすすめ、ジャスパー⇒バンクーバーの利用は長時間待つ覚悟が必要)
寝台の客はビジネスラウンジを使用できるので、待ち時間が長くても苦痛は軽減されるでしょう。
しかし、きちんとしたラウンジがあるのは、バンクーバー・トロント・ウィニペグくらいなので、やはり始発駅からの利用が良いと思います。